続・母もぼやいてみたいなり

心機一転。しかし母はぼやき・戯言・寝言を続けます。どうぞよろしくお願いします。

辛いけど

この1週間、自分が長男に対してしてきたこと、

まるで鬼のようだったような気がする。

長男の性格や、学校での彼の立ち位置、

周囲からの影響、その他諸々、

どううまく絡み合わせて、16歳の長男に説明していいものか、

ずっとずっと頭を悩ませている。

 

今に始まったことじゃない。

問題は幾つもあった、小学校入学時からずっと。

総合して言えることは「集団生活が上手く営めない」である。

したくないことはやらず、やりたいことはどうしてもやる。

要は、超ド級自己中心的性格なのだ。

 

しかしそれをゴリ押しするわけじゃない。

隠れてサラリとやるのだ。で、端々に調子のいいウソを散りばめる。

日頃、真面目な印象を周囲に植え付けていっているので、

大概の大人は騙されてしまう…。悲しいかな、私もその一人だ。

 

成長するにつれ、その嘘も巧妙になるのだが、

こちらもただ単に騙され続けてるわけにはいかない。

経験値がUPして、段々と見破られるようになってきた。

というか…これも悲しいことだが、猜疑心が生まれているのだ。

家族間でこんな感情、あってはならぬと思うのだが、

これを持って接触しないと、家族丸ごと、心を痛めることになる。

 

高校に入学して、新しい友達と一緒に新しい生活を始めてくれた。

同じ境遇の友達と触れ合うことで、共感が生まれて、

長男にとっても、良い刺激になると期待していた。

しかし、高校生としての本来の仕事、勉学で苦戦を強いられている。

今まで苦しい事、辛い現実は、避けて、逃げて、目をそらして来た長男。

逃げ場がなくなれば…そう、家出という選択をする。

彼にとって家出は切り札、まさに最終兵器なのだ。

そうやって、本当の失敗、本当の挫折を味わう事なく、16歳になった。

 

担任の教師ですら、強気で授業を進められなくなってきている。

不公平さを感じるクラスメートから、不満の声が出てきている。

先生だって、自分の教え方にポリシーやプライドがあるはずだ。

それを捻じ曲げねばならぬほど、長男は周囲の人々の心を傷つけてしまった。

そう、家出という切り札をチラつかせて、脅迫しているのと同じだ。

 

私は、それが許せない。

 

「先生、もう特別扱いしないでください。

 先生にとって(長男が)腫れ物であって欲しくないです。

 勉強に躓いて、それで家出するなら、もう…私はそれで良いです。」

「お母さん、それはまずいです。それは困るでしょう。」

「いいえ、それで人生を投げ出すなら、そうすれば良いと思います。」

 

旦那とは、

「あの子を無理だと分かってても、希望の公立を受けさせて、

 思いっきり落ちてしまえば良かった。

 受験することを止めてしまったことで、

 きっと(長男は)私や担任に責任転嫁してる筈。

 『受けさせて貰えなかった』と、

 自分が希望の高校に進めなかった原因を、

 私や担任のせいだと思っているはずだ…。

 一度、きちんと挫折感を味あわせなければならなかった。」

という話に。

 

大好きなGFとも別れるように薦めた。

こちらはどうでもいいが、相手の子の足を引っ張りたくなかった。

向こうの親御さんだって、悩み事なんて抱えたくないはず。

幸運にも、相手の子がとても良い子で、納得してくれたらしい。

もし…我が子が今のような状況でなかったら、

ホント、嫁に来て欲しいくらい、感謝している。

 

恨まれてもいい。鬼、だと思って貰ってもいい。

私は長男に、他の子が普通に出来ることが出来る子になって欲しい。

苦悩や困難から、ウソや家出で逃げることなく、

ちゃんと直面、直視できる子になってほしい。

社会に出れば、もっともっと過酷になる。

家出しても逃れられなくなる。その時、彼は何を選択するのか。

この厳しい世の中を生き抜いてもらうために、

今、私は、長男に対して反発し続けている。