芸能人じゃなくたって
今日は2ヶ月に1度の歯科検診の日。
掛かりつけの歯科は、自宅から電車を乗り継いで30分くらいのところ。
初めてお世話になったのは、丁度長男がお腹にいたころだから20年前。
昔の職場がその近辺で、職場の人に教えてもらったのが切っ掛けだった。
まだ開院間もないころで、院内も新しい匂いがした。
勿論、その後改装して、加えてご近所はオシャレな街に変貌して、
ちょっと趣のあるクリニックに変身している。
その歯科へ行った理由は勿論虫歯。
あの当時、私の口腔内に対する意識は頗る低かった。
だから、歯科へ行く=虫歯治療だった。
私に限らず、私たちの世代より上の人たちにとって、
歯科の存在ってそういうものだったと思う。
乳歯は自分で抜いちゃうし、
噛み合わせに支障が出ない限り矯正なんてしなかった。
しかし、外国籍である夫と出会って、
海外の口腔事情が、私達と随分と異なる事がわかった。
矯正は美的問題だけではないとか、
八重歯は全くキュートではないとか、
歯磨きペーストの成分だとか、割とうるさかった。
私の場合、上の歯並びはまずまずなのだが、
下が幾分ガタガタしている。
それを夫は鋭く指摘してきた。
「ねぇ、それ矯正はしなかったの?」
私、芸能界目指してたわけじゃないし、
上がガタガタしてたら見栄えも悪いから考えるけど…
しかも矯正は時間もお金も掛かるし…
男の人にそんなことを聞かれるなんて、
そんな心の準備もなかった。
10年前くらいかな、歯科で仕切りにクリーニングを勧められるようになったの。
最初は何だか恥ずかしかったけど、やって貰うとこれが気持ちいい。
でもこれってたまにすればいいものと、まだまだ意識が低く、
やっぱり歯科は虫歯治療。
歯科を訪れる時は、痛みへの不安からいつも躊躇する羽目に。
こんな自分の歯に対する意識が変化したのは、
体調の変化と歯の痛みが連動していることが分かったことから。
多忙な時期の後、風邪を引いた後、ストレスが溜まっている時、
耐えがたい歯の痛みに襲われ、已むに已まれず受診すると、
「去年も今頃来てますよね」と医師に告げられ、
意図せず定期的に歯科を訪れることになっていて愕然とした。
それから歯に関するいろんな事を教えて貰い、
自分の体験と照らし合わせて、”予防歯科”の意識が芽生えた。
私が若かりし頃、CMで、
「芸能人は歯が命」
なんて言ってたけど、芸能人に限らず、
人間生きている限り、歯は命、なのだ。
不運にも、私にはあと2本、巨大な親不知が残っている。
しかもその内1本が、少し顔を出している。
その経過観察もあって、2ヶ月に1回のペースでクリーニングに通っている。
頻度が高いように言われるが、私には丁度良いような気がする。
今まで不摂生してたからね…。私にとっても、歯は命だもの。