昨年の今頃、日本が、世界がこんな状況になると、
誰が予測できただろうか。
未知なるウイルスの感染拡大によって、
経済面でも、医療面でも、そして教育面でも大打撃を受けている。
昨年4月に発出された非常事態宣言で、
人の動きが止められ、社会全体の動きも止まってしまった。
客の来ない飲食業や観光業から悲鳴が上がった。
「営業を自粛させるなら補償を」
そんな声が繰り返し繰り返し聞こえる。
近日中に関東の一都三県で非常事態宣言が出る予定になっている。
コロナ禍と言われつつも、人々がその状態に慣れ、
警戒はしているものの、人の動きは止まらない。
GO TOキャンペーンで、お得なサービスに飛びつくのはいい。
経済は動き始めたが、結局の所、医療機関は逼迫状態が続いている。
再度自粛を求められても、「今度は従えない」という人も多い。
彼らにとってそれは生活の糧であるから、それも致し方ない。
「自粛なら補償を」
またそんな声が聞こえる。
でも、どうしてその表向きな所だけ、メディアは取り上げるのか?
卸業者、生産者の声は?
捨てられる食材は? 価格が大暴落した野菜は?
卸先がなくなった仲買業者は?
彼らの声はどうしてこんなにも届いていないのか?
我が家はあまり外食をしない、旅行もしない。
だから両業者が声を荒げているのに、私の心は殆んど動かされない。
まだまだ考える余地はある。知恵を絞れよ!と言いたい。
そうやって前回の自粛期間を乗り越えたんじゃないか?
その経験を活かして、何か他の案を捻りだせ!
私たち人間は食べなくては生きていけない。
必ず何かを買い求め、口にして生きていく。
100%でないにしても、どこかで経済は必ず回っていく。
我が家は外食産業や観光業には貢献できない。
しかし、最低限の食材を買い、食べる。それで貢献してゆく。
出向くことができないなら、ネットを利用して、
それが難しいなら地産地消の形でも、何か口にせねばならない。
表向きだけでなく、そこまでに至る色んな業種も守らねばならない。
いや、むしろ生産側をもっともっと守らねばならない、と思う。
たとえ街に出向かなくても、私たちは彼らを守る事は出来るんじゃないか。
「自粛なら補償を」
そんな声が流れるニュースを観ながら、いつもそんなことを考えている。